働かないふたりの12連休
タイトルは吉田覚の「働かないふたり」と「12連休」というマンガのタイトルをつなげただけ。
働いてないのに12連休という矛盾。
働かないふたりは連載物、12連休は短編集、2つとも面白かった。
働かないふたりはクラゲバンチというwebコミックでも一部(結構大部分)見れるけど、単行本も買ってしまうほど面白い。webで読んだうえで単行本の発売を楽しみにしてしまう数少ない作品 (働かないふたり | くらげバンチ)。
発売されると雪が降った後に感じるワクワク感のようなものがこみ上げます
作品に共通しているのは、
作者の性癖が良く分かるというところ。
多分、巨女・巨乳好きでそんなキャラクターが多い。
そういったキャラクターの偏り?を除いても面白い。
取りあえず、登場人物の癖が強い。
でもなんだかその癖の強さは少し優しい感じのする癖でとてもほっこりする。
読んでて無駄なハラハラ感やドキドキ感はなくお茶漬けを食べるようなサラサラ感。でも所々で大事なことを言ってくるので、そのギャップが刺さります。
例えば、会社を辞めて引きこもった知人の息子に主人公のひとりが「インドに行きましょう」という提案をする話が個人的には刺さりました。
「インドには働かないで昼間からブラブラしてるおっさんが沢山いる。あれを見ると楽になりますよ」
なんだか、会社を辞めると日の光の下に出るのも恥ずかしいような、今の日本の窮屈な現状について一石を投じているような感じがしました。
確かに自分に合った仕事をみつけて毎日を充実して過ごせるのが良いのは分かってます(12連休の第1話がこれにあたりますね)。でも、働いていなくたって引け目を感じる必要なんかないし、何をしていても自分というものの気高さを持って生きていくことが一番重要なのではないだろうかと言っているような気がします(あくまで個人の感想です)。
そんな小さな宝石が詰まった宝箱のようなマンガです。
ご興味があれば読んでみてください。