蛾竜点睛
1.部屋に蛾が飛んでいました
別に特別なことではないです。
大体1 cm位でしょうか。小さな蛾が飛んでいました。
なんとなく、「汚い」と感じてしまいましたが、ふと思ったのです。
「本当に汚いのか?」もしかしたら自分は蛾の美しさを観察していないから、
安直に「衛生害虫を見つけたから駆除しなくては」と考えてしまったのではないか。
農学を修めたものとして、普段は他の虫を愛でるものとして、浅はかさを痛感するとともに、まずは観察という行為をしようと思い立ったのです。
2.蛾を捕まえてカメラで撮影
特別なカメラではなく普通のコンデジのマクロモードで撮影。
そんなに上手くは撮れないものです。
でも触角が長く、カールしているあたりに愛嬌を感じます。
羽も後ろの方でフサフサしているのが見て分かります。
汚いと思っていたのですが、この時点で興味が湧いてきました。
3.顕微鏡で撮影
生物顕微鏡を持っているので撮影。
3.1 顔-眼
顔周りは意外とフサフサしていてエレガント。
写真でも思っていたけど、頭部から短い触角と長い触角の2種類が生えている。
眼は複眼でミラーボール状でキメ細やか。
照明がもう少し良ければ更に拡大して撮りたいところ。
今後、検討の余地あり。
3.2 触角
少し銅線のような感じを出しつつ、トゲトゲしていて触ると痛そう。
カールしているところも同様の構造だが、トゲトゲ感はこちらの方が強い。
さらに拡大してみると棒状の構造が集まっているのが見て分かる。
松ぼっくりのような印象も受ける。
3.3 羽
なんとなく羽も小さい構造が積み重なってるのが分かる。
さらに拡大すると。雀の羽のような形と質感を持っていることが分かる。
光りの具合いもあるが、金色に輝いており、神々しさを感じる。
4.まとめ
蛾だからといって食わず嫌い(撮らず嫌い?)はいけない。
きっとどのムシにも細部に神が宿るのだろう。
これからは色々なムシ(だけでなく、なんでも)を撮影していけたらと思う。
僕らが生活する日常は退屈でも、生きている世界は劇的だろう。